"Beauty of Golden Temple and Nihilism for Reality" “金閣寺の美と現実へのニヒリズム”

「美の永遠的な存在が、真にわれわれの人生を阻み、生を毒するのはまさにこのときである。生がわれわれに垣間見せる瞬間的な美は、こうした毒の前にはひとたまりもない。それは忽ちにして崩壊し、滅亡し、生そのものをも、滅亡の白茶けた光りの下に露呈してしまうのである。」


三島由紀夫の代表作である「金閣寺」の主人公は自らの想像上の金閣の美しさから現実の金閣を否定し、それは自らの現実の否定にもつながっていきます。

自らの持つ「美」を絶対的価値観とする主人公はやがてその現実を破壊することで自らの理想とする美の追求へと向かっていきます。

またそれは滅びるものこそ美しいという刹那的な概念にも支えられています。


自己の中で構築された絶対的な美意識が世界を変えることは間違いありません。

しかし、強すぎるあまり現実を否定することになると、それは私たちに自由を奪う結末になってしまいかねないのかもしれません。



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